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北斎と東山魁夷

またまた久しぶりの投稿です(^^ゞ

先日、葛飾北斎と東山魁夷の作品を同じ日に見るという、
貴重な体験をしました。

ご存知のように、北斎は「富嶽三十六景」や、役者絵、美人画など、
浮世絵師として有名ですが、あまり、好きな画風ではなかったので、
メディアで取り上げられていても、彼についての知識はほとんどなく・・・。
作品を生涯にわたって、俯瞰的に見たことは、ありませんでした。

北斎という人は、一生のうち、何十回と引越しを繰り返し、
名前(画号)も6回も変えたそうで、「北斎」という名前は、
私たちがよく知っている「浮世絵」を描いていた時代の画号(ペンネーム)。
彼の70年に及ぶ画業の中では、ほんの短い期間なのだそうです。
そして、別の名前で描いていた時代の絵は、
筆のタッチも勢いも彩色も、まったくの別人が描いたかのような絵なのです。

自分のような凡人は、サンドブラストで彫ろうが、
グラスリッツェンで彫ろうが、はたまた、色鉛筆で描こうが、
意識する、しないにかかわらず、「自分っぽい」タッチ、
筆の勢いみたいなものが出てしまうものなのですが・・・。
北斎のような天才ともなると、いろいろな人格(?)を使い分けて
絵を描いていたのか?
それとも、単に、すごく、あきっぽい人だったのか(^_^.)

北斎は、平均寿命が50歳前後と言われた時代に、90歳まで生きた人です。
それだけ生きれば、十分すぎるくらいなのではないかと思うのですが、
彼は、110歳まで生きたいと熱望し、描くことへの情熱を持ち続けたそうです。
そのせいか、晩年の作品といっても、決して枯れたものではなく、
ギラギラする、「赤」のエネルギーみたいなものを感じました。

対する、現代日本画家の巨匠・東山魁夷も、晩年まで日本全国はもとより、
中国、モンゴルまで取材の旅を続け、90歳の長寿を全うした画家です。

自らの作品に対する厳しさ、絵に対する情熱は、北斎に勝るとも劣らない、
「熱さ」があるように感じましたが、
その表現形は、あくまでも優しく静かで・・・。
色に例えると、深い森の中にいるような、青か緑のエネルギーでしょうか。
見ている者の心までも、しん・・・と癒してくれるようでした。

「ものづくり」には、情熱が不可欠です。
こんなものを表現したい。
自分が考える「美」とは何か。

それを追求し、ガラスという素材を使って形にしていくことが、
私の「作家」としての仕事。
まだまだ修行が足りないので(?) 体調が悪かったり、
精神的に凹んだりすると、途端に創作活動に影響がでてしまうのですが、
どうやって、情熱を保つか、どんな色のエネルギーの作品を作りたいのか?
見つめなおす、いい機会になったと思います。
by glass-alpenrose | 2007-02-16 23:56 | diary

柴犬・黒柴モチーフのガラス工芸品、手描きのうつわなどの柴犬グッズ、ペットの写真からオーダーメイド制作する【ガラスのペット肖像画】を制作しています。


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